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特殊詐欺件数28%増 被害者の7割超65歳以上

毎日新聞 2018年2月8日 10時20分 (最終更新 2月8日 12時06分)
警察庁は8日、2017年に全国の警察が認知した振り込め詐欺などの特殊詐欺は1万8201件(前年比28.6%増)で、7年連続で増加したと発表した。被害総額は約390億3000万円(同4.3%減)で3年連続で減少したが、高止まりが続いている。被害者は65歳以上が7割を超えた。同庁は「官民一体となった対策を一層進める」としている。

被害を手口別にみると▽オレオレ詐欺が8475件(同47.3%増)で、被害額203億4000万円(同21.7%増)▽有料サイトなど情報サービスの利用料金などを求める架空請求詐欺が5754件(同53.8%増)で、127億9000万円(同19.2%減)▽「医療費の払い戻しがある」などとだます還付金等詐欺が3137件(同14.8%減)で、35億9000万円(同15.8%減)--だった。これら三つの手口で認知件数の95%、被害額の94%を占めた。
 架空請求詐欺のうち、1件当たりの被害額が比較的少ない有料サイト料金名目の詐欺が前年の1857件から3501件に倍増した。被害総額は減少しても全体の認知件数は増加した。
 被害者は65歳以上が72.3%を占めた。手口別でみると、オレオレ詐欺の96.1%、還付金等詐欺の93.8%が65歳以上で、高齢者がターゲットになっている実態が改めて浮かんだ。また、全被害者の72.4%が女性だった。
 摘発(逮捕・書類送検)した事件は4654件(同4.1%増)、摘発された人数は2490人(同5.1%増)だった。犯人グループのアジトの摘発は過去最多の68カ所に及んだが、グループは役割の細分化が進んでいるとみられ、警察幹部は「一つの拠点をつぶしても、グループを一網打尽にすることは難しくなっている」としている。
 特殊詐欺の認知件数は、統計のある04年以降、10年に6888件まで減ったが、その後は増加傾向にある。被害総額は14年の565億5000万円をピークに減少している。【川上晃弘】