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国際学力調査で日本、平均得点過去最高 理数5位以内

毎日新聞2016年11月29日 19時29分(最終更新 11月29日 19時29分)

本部・オランダ)は29日、小学4年と中学2年の児童生徒を対象に2015年3月に実施した「国際数学・理科教育動向調査」(TIMSS=ティムズ)の結果を公表した。日本は小4の算数・理科、中2の数学・理科の4教科全てで平均得点が過去最高で、順位も全教科で5位以内に入り11年実施の前回同様、上位を維持した。 

 義務教育で学ぶ算数・数学と理科の基礎的知識などの定着度を測る調査で4年ごとに実施される。今回は小4が50カ国・地域、中2が40カ国・地域の計約52万人が対象。国内は無作為で選ばれた295校の約9000人が参加した。現行方式になった1995年調査の国際平均を500点に設定し、変化を比較できるようにした。

 その結果、小4算数が593点(前回585点)、中2数学が586点(同570点)で、共に前回と同じく5位。理科は小4が569点(同559点)で前回の4位から3位に上がり、中2も571点(同558点)で4位から2位に上昇した。

 文部科学省は「小中学校とも平均得点が有意に上昇した」と分析。「脱ゆとり」教育を目指した現行の学習指導要領(09年度先行実施、11~12年度全面実施)で授業時間が増えたことや、07年に始めた全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)が定着し、苦手分野の指導改善につながったことなどが要因とみている。ただ、他の上位国と比べると625点以上の最上位層の割合は低い傾向がみられた。

 一方、併せて実施された学習意欲などに関する調査結果は国際平均を下回る項目が多かった。「算数・数学は楽しい」と回答した割合は小4が75%(国際平均85%)、中2が52%(同71%)。「理科は楽しい」は小4が90%(同87%)と国際平均をわずかに上回ったが、中2は66%(同81%)だった。
【佐々木洋】